薬師寺東棟は誰が何のために建てられたの?国宝修復の大変さや年数と金額が知りたい【新プロジェクトX】

こんにちは!Joiceです。

8月31日(土)19時半からの【新プロジェクトX】で祈りの塔1300年の時をつなぐ国宝薬師寺東棟が創建以来初となる全解体修理の全貌が放送されます。

修復に携わった方々の深い想いは番組で知ることができますが、私は勉強不足のため薬師寺東棟をいつ誰が何のために建てたのか即答できませんでした

もしも、私と同じように即答できない方がいらしたら、知りたいと思いますよね。そのため、薬師寺東棟が建てられた所以と、今回行われた国宝修復の大変さ、修復に掛かった年数と金額などを調べまとめてみました。

ぜひ最後までご覧くださいね。

薬師寺東棟はいつ誰が何のために建てられたの?その技術は?

薬師寺東棟は730年に天武天皇が即位8年のとき平安京最古の建物として発願し、皇后の病気平癒を願って伽藍(僧侶が集まって修行する場)を建てられ、太上天皇の時に完成されたと言われています。

当時の記録はなく、どのくらいの年月と人員で完成されたのかは分かりませんでした。ただ、全ては精巧に造られており、その技術が如何に素晴らしいものであったのかは推して知るべしだと思います。

例を挙げると塔の頭頂部で心柱を包む金属管の『擦管』は高所にあり神さま以外は誰も見ないと思われるのに、天武天皇が皇后の病気平癒を願った経緯を語る129の文章が刻まれていたそうです。その熱量は信仰心の賜物なんですね。

また、『水煙』と呼ばれる2mもの4枚の飾りには、災いから守る祈りが込められた24人の飛天が飛雲の中で笛を奏で花を蒔き衣を舞って踊る姿が描かれているばかりか、1枚が100kgもあるのにボルトやナット、溶接という技術がないにも関わらず東棟は唯一1300年の時を経ても建立し続けています。

さらに上に持ち上げる重機がない時代に、100kgの重さもある金属板をどのように35m上に組み入れたのでしょうか

薬師寺の本堂は台風や地震などで数度の改修をしていますが、東棟が建立し続けている技術に関して修復に携わった方は、現在に例えるなら宇宙にロケットをあげるようなものと語っています。

建築には全く無知である私でも、美しさのために細部まで拘り頑強で1300年もの長きに亘って維持し続けた技術には感嘆のため息しか出ませんね。

タイムマシンや当時建立に携わった方々とAIで話ができるなら、ぜひともその話を聞いてみたいと思います(笑)

薬師寺東棟修復はどれほど大変だったの?年月と金額は?

薬師寺東棟は創建以来初となる全解体修理が行われたのは2009年からでした。主となる宮大工は石井浩司氏と同宮大工の藤井利成氏。気が遠くなるような1万3000点にも上る部材を組み直しました。心柱はシロアリで空洞化していたため、その部分は国産のヒノキを使用したそうです。

柱のすべては太く長いものですし、繊細に組まれた部分を同じ状態に組み直すことは筆舌に尽くしがたい作業だったでしょう。

また金属部分は、金属加工のプロで『伝統工芸高岡銅器振興協同組合』の組合理事長の梶原壽治社長が修理のまとめ役をされ、老子製作所の元井秀治社長、株式会社平和合金の藤田和耕社長らが主に担われました。

どのように造られたのか文献がない中で、長年の経験を活かしながら手探り状態での作業だったと思います。

1300年前の部分と新たな部分を馴染ませるにはどのようにしたのでしょうね。現在の銅の割合は通常86~87%ですが、当時の銅の割合は93.6%もあり亜鉛、鉛の割合が低く、しかも今は使われないヒ素が2.4%も含まれていたそうです。

老子製作所は1300年前と同じ双型鋳造法で行われましたが、融合が数%違うと粘り、硬さ、強さ、収縮率が変わるそうなので現在使われない原料も入れ、同じ融合にするためにどのような手法を取られたのでしょうね。私が聞いたところで理解はできないと思いますが、興味はあります。

さらにこの長い年月が醸し出した色を再現させることは至難の業だったと思います。実物は国宝のため門外不出ですし、何度も実物を見るために足を運んだとも語られていました。

とりまとめを行った高岡協同組合は工程を分業し、15社それぞれがプロ集団として作業を担ったそうです。1社には何十人もの職人がいますから、総勢では何百人もの方々が関わったのだと思います。携わった方々は国宝を修復したことに誇りがあるでしょうね。

作業については、何のためにどのような方法で行われたかなど、後世に受け継ぐための報告書が何十ページにも渡って書き記したそうです。

2009年から始められた薬師寺東棟の全解体修理は2020年までの12年間にも及び総工費は28億3千万掛かりお寺と国で分担されるそうです。

薬師寺東棟の全解体修理は、作業を担われた宮大工や金属加工の方々ばかりではなく、奈良県文化保存事務所の松本全孝氏やお寺の方々、奈良県の担当者、大学の専門家、建設会社の担当者、瓦を寄贈された方や写経を寺に納められた方など本当に多くの方が携わられたと思います。

プロ集団が思いと技術を究め修復作業を終えてお寺に引き渡すとき、「心がこもっていますね」と言われたそうで、努力が報われたのではないでしょうか

最後になりましたが、1300年の時を経て修復された薬師寺東棟をまだ見られていない方のために、アクセス方法を明記したいと思います。機会がありましたら、ぜひ訪れてみてくださいね。

住所 :奈良県奈良市西ノ京町457 
法相宗大本山薬師寺境内
電話 :0742-33-6001
アクセス:西ノ京駅(出口)徒歩5分
時間 :8時半~17時
料金 :大人1000円、中高生600円

まとめ

8月31日(土)の【新プロジェクトX】で国宝 薬師寺東棟の全解体修理の様子が放送されます。古代の人々が塔に託した願いを少しでも探るべく私なりに調べ、

1.薬師寺東棟はいつ誰が何のために建てられたの?その技術は?
2.薬師寺東棟修復はどれほど大変だったの?年月と金額は?

とまとめさせていただきました。番組を見られて疑問に思ったことの解決や、後から確認のために見返していただけると幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

Joice

管理人のJoiceです。 私は20年以上の仕事の中で お客さまと会話することが 多かったと思います。 そんな中、ネタ探しをしたり 話題を提供することが好きに なりました。 その延長になりますが、 今 気になる情報を ブログで発信し始めました。 芸能関係・スポーツ選手から、 お気に入りのお店のアレコレ まで分かりやすくまとめて お伝えしていくつもりです。 読者の皆さまが「知りたい」 ことを入手するための 時間短縮ができるといいなと 願っています。 どうぞよろしくお願いします。