今井和美「所さんのそこんトコロ」再登場・古い家電も脅威の修復率95％以上

三重県津市の奈良県との県境・美杉町に「修理の神様」と呼ばれる今井和美さんが住まわれています。中学卒業以来50年に亘り、街の電気屋さんやメーカーさえも匙を投げた家電製品を見事に修復。その確率は95％以上といいいます。

全国から家電の修理依頼が殺到している今井和美さんを深掘りしてみました。ご存じの方も多いと思いますが、ぜひ最後までご覧ください。

今井和美さんのプロフィール

今井和美さん半世紀もの間、家電修理に携わる

今井さんは中学卒業すると工業高校に進まれましたが中退し、気が付くと50年もの長きにわたり家電修理に携わってきたと話されています。

家電に対する興味を持ったのは幼少期で、きっかけは、小学校3年生の時に近所のおばさんからアイロンの修理を頼まれお小遣いをもらったことから始まったそうです。あくまでも遊びの延長と言っていますから、好奇心旺盛な子供だったのでしょう。

分解してはどんな構造になっているのか確かめ、あくなき探求心はさまざまな家電へと挑戦をしていきます。そして中学生になると、小遣い稼ぎも板についてきたようです。

今井さんが小中学校の頃は高度成長期で、多くの電気メーカーがこぞって家庭用電化製品を生産していたと思います。しかし、開発当初の家電はとても高額で庶民の手には届かなかったようです。

価格を調べてみると、三種の神器と呼ばれた白黒テレビ、電気洗濯機、電気冷蔵庫を揃えるには14～15万円掛かり、月給が平均3万円台、大卒初任給が1万円ちょっとの時代には簡単には買えませんよね。

今でこそ量産しているので価格は格段に安く、性能も良くなり、デザインも洗練されていますが当時は壊れたからと言って早々に買い換えられるものではありません。修理をする今井さんの存在はかなり大きかったと思います。

そう言えば、昔のドラマで白黒テレビが急に画面のちらつきあったりノイズが入って見れなくなり、テレビの横や上を叩いていました。あの頃のテレビは現在の薄型品と違い、箱形の大きなものだったようです。

時代は変わり、家電もずいぶん買い易くなっていると思います。それでも今井さんのところには修理の依頼が絶えず留守番電話には、『お待ち頂いている方が1000人を超えたため暫くお引き受けできません』と流れるそうです。

家電メーカーは新たな電化製品を売らなければなりませんから、物によっては5年ほどで基盤の製造が終了してしまいます。そうなると街の電気屋さんは元より家電メーカーでさえ、修理を断るでしょう。

今井さんのスゴイところは、製造が古くて基盤の終了しているものは部品から作って直すところにあります。どこでも見放した家電の95％以上を見事に修復させる、これこそが「修理の神様」と言われる所以ですね。

修理をする今井さんにとっては、今まで対応したことがない製品であったとしても、長年の経験と知恵と探求心で修復させる醍醐味があるでしょうし、依頼者側はその電化製品に特別な思いがあると思います。

例えですが、8ミリ映像なら若いころのご自身だったり、幼かった子供だったり、あるいは亡きご両親かもしれません。映像として残るものではなかったとしても、大切な方からのプレゼントもあるでしょう。いずれにしても、思い出は当事者でなければ分かりませんからね。

価格は30年以上前のFAXやビデオデッキは1万円以上、8ミリ映像機は2万円以上とのことですが状態によっても変わると思いますので、ご相談ください。

今井さんを支えるご家族は詳しく公表していないため分かりませんが、11歳年下の奥様で玉代さんと息子さんです。以前の番組で古い電化製品を直してしまうので、新しい製品を購入できないと話されていたそうです。同じ女性として新品が欲しい気持ちは分かりますけどね。使えるなら、とことん使ったほうがいいと思います。そうそう、今井さんは愛猫家らしいので、猫はかっているかもしれませんね。

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今井和美さん「所さんのそこんトコロ」に再出演

数年前も出演されているようですが、今回再び4月26日（金）21時09分からのテレビ東京、「所さんのそこんトコロ」に再度登場されます。以前の番組を見逃した方や修理の様子、今井さんのお人柄が映像だと良く分かると思います。

番組内では50年前の結婚式のビデオを見て懐かしさに涙したり、鳥の鳴き声が本の中に内蔵されていて小型の器械でスキャンすると聞こえるようなものがありました。初めて見る器械を直されるのは本当にすご技だと思います。

まとめ

今回は部品のない古い家電も修復率95％以上という今井和美さんについて、書かせて頂きました。家電製品の中には希少価値のあるメタ金属¹が使われているため、最近ではリサイクルしていているようですね。でも、今井さんの場合、思い出のある家電を修復するのですから全く意味が違います。

忘れがちになっている物を大切にする心を繋げて行ってほしいと思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

1. ナノサイズの金属構造を用いて人工的に数奇な電磁気学的特性を付加した類似物質 ↩︎