哲学研究者・小松原織香 犯罪や災害後の心理に寄り添う

ドキュメンタリー

自ら性被害に遭い、犯罪・災害が起こった後の加害者や被害者の心理を追い研究を重ねている小松原織香氏にスポットを当て調べてみました。

人間が地球上で生きている間 犯罪は無くならないと思いますし、天変地異による災害も頻発しています。小松原氏の研究を紐解きながら、私なりの解釈を含めてまとめています。

こころの時代、生き延びるための物語に関心のある方は、どうぞ最後までご覧ください。

小松原織香氏のプロフィール

氏名: 小松原織香
出生: 1982年 兵庫県
学歴: 同志社大学 文学部
    同志社大学大学院
    大阪府立大学大学院
学位: (博士)人間科学
職業: 大阪公立大学客員研究員
受賞: 第19回暁烏敏賞一部門奨励賞
    西尾学術奨励賞
    第13回社会倫理研究員奨励賞
    研究優秀賞
書籍: 性暴力と修復的司法
    「当事者は嘘をつく」
    生きることの意味を問う
     ※他、論文多数
  

修復的正義って何?

1970年代から欧米諸国を中心に広がってきました。従来の司法制度(警察の取り締まりに加えて裁判が行われるもの)が国家権力を背景に犯罪の問題を解決してきましたが、対話により解決していこうというものです。

日本では少年院の司法教官や保護観察官による加害者からの謝罪の試みだったり、ヨーロッパでは綿密なプログラムで研修を重ねたボランティアによる被害者・加害者の対話の実践が小規模ながら行われています。

また近年では教育や福祉の現場での導入を試験的に実施されているそうです。

犯罪も多岐にわたりますが、性犯罪について取り上げたいと思います。
これはベールに包まれていることが殆どで、目撃証言も物的証拠もありません。ですから、被害に遭われた方は一次の出来事に心身ともに打撃を受けるばかりだはなく、警察や検察、加害者弁護人からの聴取や詰問でも傷ついた心をえぐられるように、二次的被害を受けることになります。

そのため被害者は訴えることができず届け出は実質被害の1割以下と言われています。それは100人いたら10人以下ということですよね?他の90人以上は泣き寝入りしているんですよ。

小松原織香氏が行われてきたこと

小松原氏も19歳の時に性被害に遭い、当時は何もできず死ばかり考えていたといいます。被害者の会に入りセッションを繰り返しましたが、会の仲間同士でも多くの問題が分かってきました。

例えば、就業困難、貧困やそれによる借金、薬物、障害、精神疾患、カルト宗教があり、そのことに伴う障害が生じたり、根本解決に繋がらないような どちらが多くの被害を被ったかなどで争いに発展することもあったそうです。

以前は著名人の文献ですら加害者と被害者の面会は考えられず、なぜその行動を起こしたのか理由も知らぬまま過ごすのは腑に落ちないと思ったのでしょう。知識には知識でしか勝つことができないと感じ、それが学びの原動力だったと言います。

環境問題に関して

地球温暖化なのか深層部のプレートの移動からかは分かりませんが、気候変動などの大規模な環境問題で近年多くの地震やそれに伴う津波や崖崩れ、道路の寸断などの障害が発生していますよね。災害が起こった時は諸外国が利害関係の垣根を越えて助けて頂き感謝の念に絶えません。

でも美しかった景色が破壊され化学物質の漏洩で故郷に帰れなかったり、そのことにより障害を負ったり愛する人たちを失った悲しみは、周りがどんなに寄り添ったとしても本当の辛さは本人にしか分からないのです。

時の経過は、ある程度軽減できても完全には癒しません。けれど、立ち止まっていても何の解決にもなりませんから、半歩でも進めるように取り組みがなされています。

それは詩や元の風景を描いた絵画だったり、歌やダンスもあるでしょう。小松原氏の取り組みは、そんな所にも反映されているのだと思います。

アニメ映画から問う

昨年(2023)7月、宮崎駿監督によるジブリ映画「君たちはどう生きるか」が上映されました。内容に関する告知が殆どなかったのですが、母親を火事で失った少年が新天地で馴染めず孤立するも、彼の前に鳥と人間を行き来する不思議な青サギが現れ話が展開していくようです。

この映画が3月、米アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞し、中国では4月に興行収入100億円を突破したようです。

私は見そびれてしまいましたが、もしまた上映されたら是非視聴したいと思っています。また、同名小説で15歳の少年が叔父との対話で貧困や差別などの社会構造や人間関係とどう向き合うかを深く問う内容で、合わせて読んでみたいと思いました。

小松原織香氏「こころの時代、生き延びるための物語」に出演

5月4日(土)13時~14時にEテレで「こころの時代、生き延びるための物語 戦争や犯罪・災害が起こった後に人々は何を考えてきたか」とういう題でドキュメンタリー放送があります。

小松原氏の研究結果や考察などを知る機会だと思いますので、ぜひご覧になってください。

まとめ

今回は法による圧力ではなく、自らの体験から根本原因のために研究を重ねてきた小松原織香氏にスポットを当てて書かせていただきました。

人間が生活する上で、性被害を含む様々な犯罪、災害、戦争などが繰り広げられています。身近なところでは上司によるパワハラや同僚間の虐めなどで自殺者も多数いるとのことです。

私は学歴がないので偉そうなことはいえませんが、生き辛い世の中だからこそ、問題から目を背けることなく歩んでほしいと思っています。

小松原氏の言葉を借りるなら、「あなたには大切にされる価値がある」といわれました。無駄な命は決してないと思っていますので、私も同感です。

拙いブログではありますが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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